裏2章~待望の土曜日
決戦の金曜日(ドリカムっぽく〕がやってきた。
競馬をやっていると本当に一週間経つのが早い。
が、今日の金曜日はいつもとは違う。
あの竹岡氏に予想を配信しなければいけないからだ。
もともと私は誰かに必勝法を見つけ出したことを
自慢したかっただけのはずだった。
ところが話の流れからその事実を証明しないと
いけないはめに。
自分が蒔いたタネではあるが。
私は今までもそして今も予想を配信していないわけではない。
だがみな古くからの付き合いで私の実力をわかってくれて
いる人達だ。
はじめての人にはじめての配信。
しかも今回は私からケンカを売ったかたち。
絶対に勝たねばいけない。
しかも限られた4日間の中で。
明日勝てば終われる。
だか明日まければ、あさって勝たないといけないどころか
明日の負け分も含めた勝ちでないといけなくなってくる。
なんとしても明日勝たねば。
定刻の18時がやってきた。
いつもの喫茶店パオにいきコーヒーを注文、競馬新聞をひろげる。
まず見るのがローカル開催の福島、そしてなぜか最終レース、
次に10レース、1レース、2レース…、
最後にメインレース、同じことを東京、京都と繰り返す。
この順番にはなんの深い意味もない。
いや、少しはある。でもほとんどただのこだわり。
だが、この形を私はずっと続けている。
1レースに要する時間は、早ければ10秒、遅くて2分。
私の馬券戦略「大脱走」の理論にもとづき勝馬を選定していく。
驚くべきことに私はたった10秒の間にほぼすべての内容をみている。
過去の成績,調教,まずのがさずにみている。
慣れこそがなせる術なのか。集中すること約40分。
いつもとあまり変わらない結果になった。
約20レースほどから30頭ほどの馬がピックアップされた。
次の作業は仕分けだ。独自の視点から大きく3つのグループに分類する。
そのグループの名前を私はかってに,トム、ディック、ハリー
と名付けている。
そしてどうしても仕分けできなかったものを
チャールズ.ブロンソンにちなみチャールズと名付けている。
仕分け作業が終わった時,ちょうど19時になったとこだった。
そもそも竹岡氏は私からの配信を楽しみにしているのだろうか?
確かに2000円は振り込んできた。
だが、いっても少額。
もう忘れてるかもしれない。
でなければ,どうせ、適当な買い目を送りラッキー狙いなどと
思ってないだろうか。
ここは一発、私がただものではない何かをわからせておく必要がある。
私は無限の知識の中から、小倉中京函館札幌の恐らく誰も思いつかない
馬券戦略をメールすることにした。
これを読めば、こいつただものではないと思うだろう。
あかんあかん、オレは負けた時の言い訳を先にしようとしてる。
それは私の哲学に反する。やっぱりやめておこう。
そもそもこの内容は人に教えるものではない。
だが神様は意地悪だった。
指が疲れて麻痺していた左手から携帯が落ちてしまった。
となりに座っていたお客さんが、
「携帯落ちましたよ。」
「あっ,すみません」
と携帯を受け取ったその時、無情にもメールが配信されてしまった。
中断中断中断,が画面には、メールが正常に送信されましたの文字が。
やってしまった。
オレの何年もかかって培ったあの大事な情報を
ただのアホバカサイトの管理人である竹岡氏に知られてしまうのか。
いってももう遅かった。
やむを得ない、こうなったらもう一発,
勝負師としてのメールを入れておこう。
竹岡さん、これはガチの勝負です。
4日以内にたとえ10円でも利益がでたら私を認めること。
4日経ってたとえ10円でも負けたらアホバカは私ということ
でいいです。
もう二度とえらそうなこと言いません。
勝負師としてのプライドをかけたメールであった。
20時5分前、渡辺整骨院で肩を揉んでもらう。
あっ,どうでもいいことだ。
今ごろ、あのメールみてびっくりしてるやろうな。
それとも、今は頑張って自分のサイトの予想をしているのか。
翌朝9時、勝たせてくれ,願いをこめて、予想を配信。
なにせ、大脱走は朝一まとめ買いだ。
勝ち逃げも追い上げもできない。
自分に課した試練から誕生した大脱走、もう自分を信じる
しかなかった。
私は配信した予想を配信した金額ね倍額でパット購入。
68400円 うぅん、トム、ディックの仕分けが多かったか。
いつもより少々金額がかさんだ。
坊主だけは避けたい。
そんなことになれば竹岡氏がどうのこうのより、我が家の夕飯に
支障をきたす。
電車が難波についた。
ウインズに直行。10時20分だった。
福島2Rが終わっていた。
的中、8400円が12740円
福島1Rと東京1Rはともに外れ、
4000円が0円
トータルは12400円が12740円
勝ってるやん。
勝ち逃げ勝ち逃げ あっ~っ できないんか。
まとめ買いしてたんや。
そして東京4Rはなんと13着、勝負は昼からやな。
京都5R買い目分類トムに選定した馬がでてくる。
まだ約1時間ほどある。
私はいつもよく行く天ぷら屋天吉に足を運ぶのであった。
